無駄に明るい

雑記帖

止めたいと思わない。

コメディ演劇サークルという特殊なサークルに入っていて、サークルに入部した1年生の初舞台となるコントライブ(5〜10分くらいのコントを10本くらいやる)という特殊な公演が終わった。

3年生となる私にとって引退前最後のコントライブであり、私が脚本や役者等として参加できる最後の公演であった。本当は学祭公演と9月公演があるんですけど諸事情で参加できなくてね・・・。脚本演出を1本、演出のみを1本、あと全体の総合演出を3年全員(5人)でやった。あと、小道具大道具ダンボール木材工作担当。本当は役者もやりたかったけど色々な都合で辞めてしまった。

 

本当に最後のコントライブというのが信じられなくて絶対面白いやつ書こうとしたらボケ祭りの自分の好きな笑い詰め詰めの誰意識したか丸わかりみたいな本当にエゴ脚本が出来上がった。私は毎回同じ方法の方式でしかウケを取れない。

 

演出がとても苦手である。毎回無茶振りしてた。「今回はめちゃくちゃ大声出して全部やって」とか「いつもと全然違うキャラでこのコントやって」とか「5分後にやるからボケ考えといて」とか「死ぬほど暴れて」とかともかくいろんな方向で無茶振りした。でもそれにみんなで笑いながらボケ採用していって最終的にボケ数が5割増になった。そんなことある? 

 

実際に演劇を行う小屋に入るのがいつもよりも遅くて3年生の間には本番に間に合うのか???と死ぬほどピリピリした空気感が漂っていた。しかし、1年生は初めてな訳で毎回このくらい雰囲気とか進捗ヤバいの・・・???となってしまってはいけないので出来るだけニコニコ対応してた。結局めちゃくちゃピリピリしてるのバレてたらしい。おいおい演技力よ。

 

楽日前日にOBの先輩方と飲みに行った。先輩方が「俺らの代よりも面白いコントライブだよ」と言ってくださって本当か????と疑ったけど、有難く素直に受け入れた。たまたま3年7人全員が揃った。あーーなんやかんや同期減っちゃったなぁとか思いながら、先輩方と昔の話とかして明日で本当にコントライブ終わるのかぁ・・・とかエモい気持ちになって帰った。

 

眠れなくてコントごとのグループLINEに長文のメッセージを送るために色々考えてた。書いてるうちに泣きそうになって朝になってた。8時に学校集合で稽古を始めるので急いで準備した。

 

最終日の開場5分前にふと同期のやつが「最後のコントライブだな。」とボソリと言った。その瞬間泣きそうになって「お前早いよ。」と笑われた。全体で円陣を組んだあと3年生だけで円陣を組んだ。軽く泣いた。本当に本当にこのサークルに入れてよかったと思った。

 

最終日は演出を担当したコントどちらも結構ウケた。本当にホッとした。各コント、落ちゼリフのあと暗転したらコントに沿った音楽(言うならばED的な)が流れて次のコントへという感じなんですけど、ドラマというタイトルのコントだったので、Base Ball BearのドラマチックをEDにした。私の青春の音楽だし、歌詞も初夏のコントライブにぴったりだし、なんてったってドラマですし。ツッコミの子の落ちセリフの後に暗転してドラマチックのサビが流れた瞬間もう心がヘニャヘニャになるくらい嬉しくてそれと同時に私はもうコントを書くことは無いのか・・・と凄く不思議な気持ちになった。

カーテンコールでサンボマスターの光のロックが流れてるなか役者が並んでお辞儀しているところを見て「本当に終わっちゃうんだ。」と思って泣きそうになった。泣きそうになりすぎだろ。いや、、、本当に好きなんですよね。来場したお客様が小屋から出ていく時に一人一人に深くお辞儀をして見送った。「あー、涙腺弱くなってきたなぁ」と同期が言っていた。

 

コントライブの打ち上げの乾杯の音頭を3年全員でとった。代表が「今日打ち上げの目標は(私の名前)を泣かせることです!」と大きい声で言ってから乾杯した。秒で泣いた。酒一滴も入れてないのに泣いた。「もう目標達成してんじゃねーかよ。」とみんなに笑われて後輩から心配された。ドラマのコントのツッコミ役の男子が「ツッコミやらせてくれてありがとうございました。」と律儀に頭を下げてくれてあーー、あんな無茶苦茶なコントを全力で楽しんでくれてありがとうと心から思ってなんかまた泣いた。

 

二次会のカラオケ終わり、朝5時にカラオケ屋から駅までの打ち上げ後のルーティーンのようないつもの道のりを同期と歩いていたら、突然同期が走り出して私も笑いながら追いかけた。こういうのも出来なくなるのかなぁと思いながら膝がガクガクになりながら笑った。

 

3時間後の朝8時にはまた学校に集合して舞台の後片付けをしないといけなかったので、後輩ふたりと同期4人でファミレスで時間を潰した。私たちが1年だった時の話とか色々話してなんか後輩に話す話っぽいなぁとか思って勝手に昔にひたっていた。

 

完全にコントライブが終わった。本当に13本のコント全部面白いという快挙だった。15秒で終わるコントを途中で3回挟むという訳分からない事をやったり、色んなコントがクロスオーバーしまくり、毎回アドリブ入れまくり、100分の公演と言っていたのに120分くらい普通にやってた。頭おかしいのか。

癖の強い同期と私たちのことを何故かちゃんと尊敬してる2年生とフレッシュ美男美女多めの1年生(死ぬほど陰キャサークルなのに・・・なぜだ?突然変異?)と共にこんな面白いものを作り上げることが出来て本当に良かった。

 

サークルのいいところは利害がないところだと思う。何のしがらみもなくただひたすら面白いことをやりたくてやってるその感じがたまらなく好きだ。好きな人たちと好きなことを好きなようにできる。こんなに幸せなことは無い。

本当にドラマチックな1ヶ月半だった。